孤宿の人 鬼という病

 前回の投稿から3か月程経つだろう、その間に私は数冊本を読んだ。

・鉄腕アトム 手塚治虫(漫画) …16冊

・棒になった男 阿部公房

・絵のない絵本 アンデルセン

・ぼくには数字が風景に見える ダニエル・タメット

・しゃばけ 畠中恵 …2冊

・わたしを離さないで カズオ・イシグロ

・白銀の墟 玄の月 小野不由美 …4冊

・ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー ブレイディみかこ …2冊

・すずめの戸締り 新海 誠

・タイトル忘れ …1冊(「半透明のラブレター」みたいな表紙だったのを覚えてる)


読むのが遅い私だが、入院生活をおくっていたから読書が捗った。
特に十二国記「白銀の墟 玄の月」は思わず涙が流れて小さく嗚咽を漏らしてしまうほどだった。
読書は楽しい。

退院してから最初に読んだ本が宮部みゆきの「孤宿の人」。
以前、hontoというサイトのブックツリーから”泣ける小説”とカテゴリを絞り込んでヒットしたものだ。
私は退院してすぐに地元の図書館へ行き本を借りた。
退院すると意外にやらなければならないことがあり(年末調整などなど)、読書の速度は落ちた。

私は宮部みゆきの小説を初めて読むが、絵本の「悪い本」を読んだことがあり好きな作家さんだ。
孤宿の人は丸海という藩が物語の舞台となっており登場人物の動向も詳細に書かれていた。
”ほう”という名前の女の子が主人公で名前の由来は不憫なものだった。
阿呆の”呆(ほう)”だという。

罪人の加賀という人物がでてくる、加賀はとても賢い人物だった。
加賀はほうとの会話で”鬼という病にかかっている”と言う。
私はその表現が気に入り、鬼は化け物だとイメージするが病なら誰でも成りうるものだと思えた。
また、住職の英心和尚も鬼も御仏も人の中にあるのだと言う。
物語を通して人の中の悪(鬼)、また人々が作る悪(鬼)の両方を見ることができた。

難しい漢字も出てきたけど読み応えがある一冊でした。






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