攻殻機動隊 笑い男の違いを楽しむ

 攻殻機動隊は好きだけどサリンジャーの作品を知らない。
逆に、サリンジャーは好きだけど攻殻機動隊を知らない。
私の周りはそんな感じで、両方好きな人がいませんでした。そのせいもあって今まで誰にも話せなかったことを書きます。

攻殻機動隊に出てくる「笑い男」と、サリンジャーのナイン・ストーリーズの「笑い男」は名前は同じなのにだいぶ印象が違うと思いませんか?違う作品だから当たり前だと言ってしまえばそれまでなのですが、私は自然と紐づけできるところを探していました。

攻殻機動隊の「笑い男」、アオイは作中で紹介されてる「ライ麦畑でつかまえて」のホールデンのような人物でした。受け入れ難い現実に抗う姿や、アオイの青臭いセリフはまさしく近いものを感じます。
素顔を隠すところはナイン・ストーリーズの「笑い男」のようでしたが、アオイは「笑い男」を名乗ったホールデンというのが私の持ったイメージです。


では、私がナイン・ストーリーズの「笑い男」みたいだと感じたのは誰なのか。
それは合田一人です。
私はナイン・ストーリーズを最初に読んだ時、「笑い男」の容姿が上手く想像出来ませんでした。しかし合田一人を見た時、この容姿こそ「笑い男」だと思ったのです。


※以下、ナイン・ストーリーズの笑い男より抜粋
子供の頭を大工が使う万力で挟むと、把手に力を入れて、右の方へ何回か頃合いの程度にねじったのだ。まだ誰もが味わわされたことのないこうした目にあった子供は、大人になると、ヒッコリーの実のような形の頭をして、髪の毛がなく、鼻の下には口の代わりに大きな楕円形の穴が開いているといった顔になった。


口の件は該当していないとは思いますが、頃合い程度にねじったヒッコリーの実のような形をした頭と、髪の毛がないことは合田一人の容姿に似ています。
そう考えるとサリンジャーの作品の面影を感じられるような気がして、より楽しく攻殻機動隊を観ることができました!

これはあくまで個人的な見解なので、異論があって当然です。それでも私は発信してみたいと思いました。

ご一読ありがとうございました。







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